大垣クリニック

痔に関するQ&A

患者様から質問されることの多いQ&Aを集めました。

痔についてのQ&A

おしりの症状についてのQ&A

排便痔に血が出た時の対処法は?

排便痔に血が出た時の対処法は? 紙に少しつく程度→軽い内痔核か裂肛の可能性があります。すぐ止まりますので、あわてないようにしましょう。シャワートイレや坐浴でお尻を清潔にして、清潔なガーゼを軽く当ててください。 出血が多い→体を横にすると出血が止まりやすくなります。

激しく痛んだらどんな病気の可能性がありますか?

血栓性外痔核や内痔核嵌頓の可能性があります。徐々に痛みが強くなり、熱も出てきたら肛門周囲膿瘍も考えられます。痛みがあったら、できるだけ早く専門医の診療を受けましょう。

肛門から何か出ていると感じたらどんな病気の可能性がありますか?

内痔核脱肛、外痔核、肛門ポリープや直腸脱の可能性があります。内痔核脱肛の場合、初期の段階では自然に戻りますが、進行すると指で押し込んで戻さなければならなくなり、さらに進むと出っぱなしで戻せなくなります。 触れても痛みがない場合は、患部に清潔なガーゼなどを当てて脱出物を肛門の中に戻します。 その際、軟膏などを塗ると戻しやすいと思います。ただし、戻りにくい場合や痛みがある場合には絶対に無理をしないでください。戻せたにせよ、戻せなかったにせよ、早急に専門医の診療を受けましょう。

症状で可能性がある病気はわかりますか?

その方によって多少違いますが、目安となる症状は以下の通りです。
痛み
外痔核、裂肛、肛門潰瘍、肛門裂創
軽い痛み
内痔核
出血
内痔核、裂肛、大腸癌、直腸癌、直腸ポリープ
腫れ
外痔核、おでき
べたつき
内痔核、痔瘻、直腸炎、直腸脱、肛門ポリープ
違和感
内痔核、直腸癌
痒み
痔瘻、皮膚炎

痔についてのQ&A

痔にはどんなタイプがありますか?

痔の80%を占めているのは、痔核(いぼ痔/内痔核、外痔核)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(穴痔)です。

内痔核と外痔核の違いについて教えて下さい。

痔核のうち、直腸にできたものを内痔核、肛門にできたものを外痔核と呼びます。肛門ができるのはお母さんのおなかの中にいる時で、おしりのくぼみに向かって腸が伸びていき、10週目にくぼみと腸が直結します。直結した部分は“歯状線”と呼ばれます。この歯状線より内側が直腸、外側が肛門です。

内痔核はあまり痛くなく、外痔核はとても痛いと聞きましたがどうしてですか?

肛門側は皮膚なので「体性神経」に支配されており痛みに敏感ですが、直腸は痛みを感じません。そのため、肛門にできる外痔核は痛く、直腸にできる内痔核は痛くありません。ただし、内痔核でも大きくなると痛みが出てきます。

内痔核と外痔核の原因について教えて下さい。

肛門にできる外痔核は、内出血して血豆ができて膨れたものです。一方、内痔核は便秘などでいきみが強すぎた際に直腸の静脈がうっ血し、腫れあがって静脈瘤になったものです。

治療法のQ&A

治療方法について教えて下さい。

坐薬のみでも治療可能なのは、裂肛と外痔核です。ただし、再発しやすいので、食生活や生活習慣にも気をつける必要があります。内痔核については、初期段階には坐薬と内服薬での治療も可能ですが、中期や後期になるとALTA療法(ジオン注射)や日帰り手術が望ましい治療法だと言えます。

痔の切除手術は、ものすごく痛いらしいと聞いています。本当ですか?

痔の切除手術は、ものすごく痛いらしいと聞いています。本当ですか? 痔核のうち、直腸にできたものを内痔核、肛門にできたものを外痔核と呼びます。肛門ができるのはお母さんのおなかの中にいる時で、おしりのくぼみに向かって腸が伸びていき、10週目にくぼみと腸が直結します。直結した部分は“歯状線”と呼ばれます。この歯状線より内側が直腸、外側が肛門です。

手術をしないで治る痔の治療方法はありませんか?

この数年で広まってきたALTA療法(ジオン注射)は、手術をしないで治る痔の治療法です。さまざまなメディアで取り上げられているので、耳にしたことがある方が増えてきたように感じています。切ることなく、手術に匹敵する根治性を持つ治療法として、その有効性に注目が集まっています。

ALTA療法(ジオン注射)とはどういうものですか?

内痔核ができている血管の周辺に硫酸アルミニウムカリウムとタンニン酸を配合した“ジオン”という薬剤を注射することで、内痔核の中で炎症を起こさせ、大きかった内痔核を小さく消退させる治療法です。

ALTA療法(ジオン注射)は、全ての痔や肛門疾病に有効ですか?

これはあくまでも内痔核(いぼ痔)の治療法です。そのため、残念ですが裂肛(切れ痔)、痔瘻を含め、内痔核以外の肛門疾患の治療には使えません。

ALTA療法(ジオン注射)では入院が必要ですか?

日帰りで受けられる治療ですので、入院の必要はありません。

ALTA療法(ジオン注射)に伴う痛みや治療時間が気になります。

内痔核は直腸ですので、痛みを感じません。そのため、注射を打っても痛みを感じませんのでご安心ください。治療にかかる時間は、麻酔も含めて20分程度です。

ALTA療法(ジオン注射)に健康保険は適用しますか?

保険適用です。3割負担の場合、15,000円程度を目安にお考えください。

ALTA療法(ジオン注射)で治療したら、再発はしませんか?

痔の治療全てに言えることですが、再発はあり得ます。特に、便秘を放置したり、生活習慣の改善ができないと再発の可能性が高まります。

ALTA療法(ジオン注射)で、治療後の生活制限はありますか?

治療後1週間は、激しい運動やアルコールを控えます。翌日からお仕事に復帰することも不可能ではありませんが、念のため翌日は休まれて、翌々日からお仕事を再開していただく方がより効果的です。