肛門周辺の皮膚に
穴ができて、その穴から膿が出るため「あな痔」とも呼ばれます。
肛門の皮膚は、わずかに肛門の中まで入りこんでおり、入り込んだ肛門皮膚の上が直腸粘膜です。入り込んだ肛門皮膚と直腸粘膜の境界はデコボコしていて、くぼみを形成しています。このくぼみの部分には肛門腺があり、そこに下痢便などから細菌が入って感染し、炎症が起きることがあります。炎症は、くぼみのある直腸と肛門周辺の皮膚の間に瘻管という道を作ります。その道がトンネル状につながってしまうのが「痔瘻」です。
下痢が原因で発症する痔瘻は、女性よりも男性がなりやすいと言えます。
痔瘻が悪化するとアリの巣状に枝分かれした「複雑痔瘻」になり、手術が必要になる場合があります。また放置しておくと、痔瘻がんになる可能性も高まります。